きもち

ツイッタのように毎日のキスマーク

無題

心の中まで見れたら、楽なのにね。

泣きながら飲むビールはまずい。
今日会社であった嫌なこと。恋人との不一致。友達の幸せな報告。それを素直に喜べなかったわたし。全部全部ビールと一緒に流しこもうと思ったのに、最初の一口を飲み込んだあとから涙が止まらない。

すこしのミスで、ヒステリックになるくらい怒る上司。浮き沈みの激しい上司。会社の若い女の子と、不倫している上司。

「君は何年この会社に務めてるんだ?え?まだこんなことでミスするの?新入社員のほうがもっとちゃんと仕事するんじゃないの?ん?ははは!冗談だよ!まあでも君の尻はこの会社でナンバーワンだけどね!」
そういってわたしのお尻を軽く叩く上司のお昼の光景を思い出す。
腐ってる。

「ごめんね、今日はちょっと忙しいんだ!また連絡するから!じゃあね!」
付き合って一年になる彼は、愛情が薄い人。愛情表現が乏しい。なんて、何と比べてるか分からないけど。彼は全くなにも感じてないのだろうけど、最近のわたしは彼に不満ばかりだ。

「あのね!あのね!わたし、結婚することになったの!」
仕事終わりのロッカールームで、同期の女の子が嬉しそうに話す。おめでとう、と出来る限りの笑顔で返す。
会社を出たら夏の蒸し暑い風邪がわたしの髪を横切った。コンビニでビールを2本買って帰る。

「はぁ」
ため息は幸せが逃げるっていわれてるけど、そんなの今はどうでもよくて、どうせ幸せなんて最初から0だし。どん底だし。とか思いながらキュウリの漬物を食べる。

「彼氏と別れようかなぁ。」

つぶやいたとともに2本目のビールが空になった。


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2015.0802作